化粧品の配合成分

概観というのは、容器のデザインはもちろんですが、化粧品を見た感じというのが大切になります。
たとえば、それが固いクリームなのかとろっとしているのか、ジェルなのか乳液なのか、色はどうなのか・・・思わず手にしたくなるような、使ってみたくなるような色合いのものなのか。
これを使ったら、きっと綺麗になれるかも・・・そんな風に思える外観が必要なのです。

そのためにはこんなものを使わなければできないのです。
クリームや口紅を作るために・・・油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸など
化粧水や乳液などを作るために・・・精製水、エチルアルコールなど
クリームなどを乳化させるために・・・ノニオン系、アニオン系など
パックなどの皮膜を作るために・・・天然高分子、合成高分子など
白粉のような粉状のものを作るために・・・タルク、カオリンなどの無機顔料
このようなもの(基材と呼びます)を使うことで、さまざまなタイプの化粧品を作るのです。
化粧水、クレンジングフォーム、乳液、石鹸、口紅、ファンデーション、パック、デオドラントスプレーなどなど、あらゆるもののベースになるものなのです。主成分ですね。

使用感

使用感とは、使い心地のこと。化粧品会社では、専門家がたくさんの試作品を作って、使用感に対して、ありとあらゆる基準を設けて、いろいろと研究するそうです。この感触に関しては、好き嫌いがかなりありますよね。
年齢によっても、自分の肌タイプによっても違うし、その化粧品の目的によっても違うから、化粧品会社でいっぱい研究して欲しいと思います。
化粧水や乳液などの感触に粘りを与えるために、水溶性の高分子物質(増粘剤)などを配合することがあるそうです。

毛穴について

実は目立つ毛穴の種類は年齢ごとに変わってきます。
毛穴は皮脂腺の働きが活発な思春期から、皮脂分泌が始まり、毛穴が気になる年齢へと変化します。
肌の水分が年齢につれて減少するようにに、皮脂分泌の量の変化とともに、20代、30代と年を重ねるにしたがって、毛穴も形を変えていくのです。
25歳だけど、毛穴年齢は40歳といったこともたくさんあります。毛穴(顔だけでも20万個以上あります)についてよく知ることで、適切なケアができるようになります。

使用効果のためには

化粧品を買う時、使い心地だけじゃなくて、使ったらどうなるの?ってことが大切です。
肌が乾燥してるとか、にきびができてる、しみが、しわが・・・って、それをなんとかしたいと思うから、何かいい化粧品が欲しいと思う。
化粧品には、肌の状態に合わせて使った時、使ったあとの有用性を考えて、配合されているさまざまな成分があります。
それらは、機能的な側面を持ったものと、薬理的な側面(ただし、緩和なものです)を持ったものとがあります。

①機能的な有用性を持ったもの

洗浄作用(肌や髪から汚れのみを取り除き、悪影響を与えない)・・・洗浄剤
保湿作用(肌や髪に水分を保ち、しっとりと整える)・・・保湿剤、柔軟剤、収斂剤
保護作用(外からの刺激から肌や髪を保護する)・・・紫外線カット剤、コーティング剤
メイクアップ作用(肌や髪の色つやを保護する)・・・着色色素、つや感調整顔料
芳香作用(快適な香りを与え、悪臭を取り除く)・・・香料、消臭剤

緩和な薬理的な有用性を持ったもの

細胞賦活作用(皮膚の細胞の働きを高める)・・・細胞賦活剤、血行促進剤
美白作用(日焼けによるしみ・そばかすを防ぐ)・・・美白剤
にきび改善作用(にきびの状態を改善する)・・・皮脂抑制剤、殺菌剤、抗炎症剤
育毛作用(毛母細胞の働きを高める)・・・毛母細胞賦活剤、血行促進剤
制汗作用(汗の出過ぎや臭いを改善する)・・・制汗剤、殺菌剤

これらの有用成分は、ほとんどが角質層に吸収されて効果を発揮するそうです。
そして、肌にとって良いものは吸収されるように作られていますが、肌に吸収される必要のないものは、入っていかないように作られています。
そしてまた、化粧品というのは、そのひとつずつの成分を取り上げて考えるのではなく、配合されているすべての成分の調和で結果が出てくるものだと思います。
つまり、何が効いて、何が効かないとかじゃなくて、出来上がった化粧品を毎日使ってみた結果、どうなるかが必要なんですよね使う私たちとしては・・・